2016年2月8日月曜日

外来種 ナンキンハゼ群落の駆除作業

1月の定例会が1月31日(日)に実施されました。

宝が池公園にある野鳥の森は、本来、自然豊かな森であったと言われています。
そこにナラ枯れが発生し、伐採されたギャップに外来種であるナンキンハゼが異常繁殖しています。

 どうやら、シカはナンキンハゼを食べないらしく、あたり一面ナンキンハゼの薮になっています。












手前の一段低いのがナンキンハゼ
(2015年6月撮影) 



街路樹や公園樹として植栽されているナンキンハゼは、秋の紅葉が美しく、冬の白い実がかわいい、中国原産の落葉広葉樹です。
管理が可能な場所で、人々を和ませるにはいい樹木です。
しかし写真のように、大量に繁殖して、本来あるべき樹木の居場所を占領してしまうのはどうでしょうか。
おそらくこの森の生態系にもマイナスの影響を及ぼすと判断し、駆除することになりました



この活動は、昨年発足しました、『「宝が池の森」保全・再生協議会』のプロジェクトとして、京都府立大学森林計画学研究室と協同で取り組んでいます。












ボランティア17名、
京都府立大学生6名が参加












ナンキンハゼの薮の中で作業開始




どのように駆除するのが効果的なのか?
労力はどれだけ必要なのか?
伐採じゃ萌芽するのでは?
分からないことだらけのプロジェクト、初回は実験的な位置づけで作業開始です。
伐採エリアと伐根エリアとに区分し、駆除後の状況をモニタリングしていきます。












伐採班の作業は順調














伐根班も何とかクリア




作業は順調に進み、午後からはウッドチッパーを使ってナンキンハゼを処理。












小さいけど大きな働きをしたウッドチッパー














山積みになったナンキンハゼも粉々に、
その分早く土にかえります。


ボランティアの皆さんの協力で、予定の範囲の作業が完了しました。
なんとかもう1回実施すれば、ほとんどのナンキンハゼが駆除できる見込みです。

2015年9月23日水曜日

09月定例会 森林整備

2015年09月20日,宝が池公園「子どもの楽園」プレイパーク奥にて森林整備を行いました.ここはナラ枯れの深刻な場所であり,落枝が散乱しあちこちに倒木があります.今回はおもに(1)ナラの倒木を炭材とする作業・(2)落枝を帯状に集めて表土が流れるのを防ぐ作業を行いました.

植物は土壌を保持し,また雨水が地面を急に流れるのを抑えます.しかし,ナラ枯れの被害により樹木は弱り,背丈の低い植物はシカが食べてしまいます.地面を覆う植物が少ないため,表土の流出も深刻な状態となっています.


作業前(下側に写る丸太にご注目ください)2015.09.20


作業後(下側に写る丸太にご注目ください)2015.09.20


作業の様子
2015.09.20


落枝と丸太を利用した土止め
2015.09.20

ナラの倒木を玉切りしたのち,続いて薪割りを行いました.まるで木こりのようです.


薪割りの風景 2015.09.20


薪 2015.09.20

(おまけ)先月から咲き続けるホツツジ.素朴な美しさがあります.


ホツツジ 2015.09.20

ブログを見返せば,昨年の09月定例会も森林整備でした.

2015年9月2日水曜日

07月・08月定例会 第二回・第三回「ちょっと少なめの植物GPS分布調査」

2015年07月19日および08月23日,ハンデータイプのGPSロガーを使用して植物の分布とシカの食痕の状況を記録する調査を行いました.

GPSロガーを使うことによって,簡単に植物の位置(座標)を記録することができます.


調査風景(1) 2015.07.19


調査風景(2) 2015.07.19

調査中,シカによる採食の状況を観察しました.尾根筋のコバノミツバツツジはほとんど葉が残っておらず,最近では,池(宝ヶ池)周囲の道沿いのものまで被害が顕著になってきました.


尾根筋のコバノミツバツツジ 2015.08.23


シカによって太枝を折られた池沿いのコバノミツバツツジ(葉の枯れているものが折られた先の部分です) 2015.07.19

2015年5月10日日曜日

炭焼き、その結果は・・・3

薄曇りの5月9日(土)
5月2日、3日に開催した炭焼きが失敗に終わり、
リベンジのため、急遽炭焼きを実施することになりました。

午後3時半ごろ火入れ。
今回も京都精華大学の学生さんが、たくさん手伝いに駆けつけてくれました。
















作業は深夜も続きます。
途中、ダッチオープンでポトフを作ったり、焼きリンゴを作ったり、
楽しく、にぎやかに、いろんな会話を交えながら、
これも炭焼きの楽しみです。
















コーヒーを飲みながら、窯の炎を眺めてると、
なぜか飽きることなく、まったりとした時間が過ぎていきます。
















明朝、まだ白煙が勢いよく出ています。
今回は順調に窯内の温度も上昇し、いい炭ができているのではと期待が持てます。
















窯開けは5月17日(日)。
どんな炭ができているのか、楽しみです。



2015年5月7日木曜日

炭焼き、その結果・・・2

5月6日(水) 失敗に終わった炭焼きの窯開きです。
炎が窯内に回ったことを確認したので、ほとんどが灰に、奥は生焼けが残っているだろうと予想をしてました。











開けると、生焼けの状態でびっしりと。












再び、窯に蓋をしました。












そして、リベンジを宣言!
5月9日の夕刻から再び火入れ!



炭焼き、まだまだ続きます。


2015年5月6日水曜日

炭焼き、その結果は・・・1

5月2日(土) 軽トラック2台分の炭材を運び、京都精華大学の炭焼き窯で炭焼きを実施しました。













運び込んだ炭材を積み上げてます。














窯の中に炭材をぎっしりと隙間なく入れてます。














粘土と耐火レンガで窯の蓋をしています。














いよいよ火入れ。














火の番は夜通し続きます。


しかし、ここでハプニング。
窯内の温度がみるみる急上昇、目標の600℃を超え、慌てて火を緩めました。
熱風が送られるスリットから、中の様子が見え、炎が窯内に回っているのが確認できました。
これはたいへん、このまま空気が送り込まれると、炭材が燃焼し、全てが真っ白な灰に。
仕方なく、深夜12時をもって火を消し、燃焼口や煙突を密封しました。

窯開けは6日(水)に。炭材は、はたしてどのようになっていることか?


2015年5月1日金曜日

針葉樹のシカの樹皮剥ぎ対策

宝が池の山にはスギ、ヒノキの針葉樹エリアがところどころに見られます。
木材として利用するわけじゃなく、枝打ち、間伐はされてません。
放置された林です。

宝が池子どもの楽園 プレイパークの奥にもスギ、ヒノキの針葉樹エリアがあります。
春になると、シカがスギ・ヒノキの樹皮を剥がしてしまいます。






















樹皮が少しでも残っていたら、樹は生き続けるのですが、360度剥がされると枯れてしまいます。
木材として使われることがない放置林ですが、山を構成する大切な樹木です。
枯らすわけにはいかないと、テープを巻いてシカの皮剥ぎを防ぎます。

 シカによる樹皮皮剥ぎ被害、テープは皮を剥がされた後に巻いたもの〔2015.04.12〕

「不思議な光景」〔2015.04.12〕

決して、ナイロンテープが巻かれた林は、いい景色とは言えません。
でも、今の労力と経費ではこの対策が目いっぱいの状況です。